CHANCE

□疑似家族
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授業が終わってクラスメイトたちがそれぞれ部活の準備や帰る支度をはじめだす。
私も鞄に自分の荷物を突っ込んだ。

「葵途中まで一緒に帰ろうよ」

京子がにこやかにそう言ってくる。
かわいいなあ、もう。
やっぱり京子は笑顔がいいよね。
隣のツナもみとれてる。

『ごめんね、私となり町にある病院に行かなくちゃ行けないんだ』
「え、どこか悪いの?」
『ううん、私は元気なんだけど…妹が体弱くって』
「そうなんだ…」
『毎日は行かないから、よかったらお見舞い行かない日は一緒に帰らない?』

京子はにっこり笑うとうん、と返事してくれた。
なんか子犬になつかれたみたいな気分だ。






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