昨日いろいろあったせいでなかなか寝付けず、そのせいで今日は寝坊してしまった。
両親は中学生の時からいないから、誰も起こしてくれるわけがなくて、目をさましたのは高速で準備をしても遅刻ギリギリの時刻。
慌てて準備を済ませて誰もいないのにも関わらずいってきます、と告げると家を出た。
走って走って、学校に駆け込めば、校門を通り抜けたところで予鈴がなった。
『せ、せーふ…』
草壁さんに気をつけてくださいと声をかけられ頷いた。
少し恥ずかしい。
後ろで遅刻者の断末魔がきこえるけど、本鈴の鳴る前に教室にいかなければダメだから、走って教室に向かった。
教室の扉をあけ、中に足を踏み入れる。
『おはよう』
挨拶を返してくれたのはツナくんたちと京子だけだった。
そして私は京子を見て、血の気が引いた。
京子の左腕が包帯でぐるぐる巻きにされていたから。