「どうしたの、葵、具合悪いの?」
何の編鉄もない日の休み時間、京子が机にふせていた私の顔を心配そうにのぞきこんできた。
『…うん…そうみたい…』
朝から少し調子悪かったけど、まさかこんなに酷くなるなんて思っていなかった。
登校してからずっと頭が痛くてぐらぐらする。
熱もあるみたいでぼーっとしてしまって、うまく思考が回らない。
これは本格的にヤバそうだ。
『私、早退するね…』
そう言って鞄をもつ。
一人暮らしをしているので変に無理して悪化させようものなら、本当に野垂れ死にそうだ。
さっさと休んで直さないと。
「うん、わかった。先生には言っておくね」
途中までついていく、と言ってくれた京子を制して教室を出る。