Short3
□私の愛しいカエルくん
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はじめて見たとき、そのかわいらしい瞳に私は恋をした
任務を早々終えて、ダッシュで向かうヴァリアー邸
嗚呼、早く愛しい愛しい私のカエルくんに会いたいわ!
あの綺麗な瞳を見詰めたい!
そんなことを思っているうちに、もう談話室は目の前だ
きっと彼はここにいる
私は勢いよく扉を開け放った
『ただいまー!』
ソファに座ったフランが無表情に私を見た…いつものことだけど!
私はそんなフランに構わず、抱きついた
『ただいまダーリンっ!今日も素敵っ』
そう言って頬にキスをするけど表情はかわらない
「いい加減ウザいですよー」
ダルそうな声でフランは言うけど、私たちの愛は引き裂けない
『しょうがないじゃん、大好きなんだもん』
フランは溜め息をついた
「カエルの被り物が好きなんて、なんなんだよあんた」
ちょっと低い声のフランを気にもせず、私はダーリン――カエルの被り物の頭を撫でた
ああ、なんてかわいいの!
私の愛しいカエルくん
(ライバルがカエルの被り物とか泣けるんですけどー)
実は恋したのはフランじゃなくて被り物です…という。フラン哀れ。
ヒロインが頬にキスしたのも、抱きついたのも、実はカエルの被り物でした、っていうふうにしたかった。でもよくわからないですね、文才ほしい。
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