変人カノジョ

□9.S級任務
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ビルの縁に足をかけて勢い良く跳躍。
向かいにある目当ての見物の窓を狙って突撃する。
ガッシャアアアンと音がして、窓ガラスが割れた。
隊服のコートはこういう時に役立つ。
セイラはコートのフードを被ったまま、小さなガラス片を軽く払う。

「侵入者だー!」

バタバタと複数の足音が廊下の向こうから聞こえてくる。
ホルスターにしまってある銃を二丁取り出してセイラは音のする方に構えた。
角から飛び出してきたやつらを次々と葬るセイラ。
連続して撃つと、銃弾が切れる。
最後に一人残った男がニヤリと笑った。

「弾切れか?残念だったなぁ」
『そう?』

セイラは両手の銃を一瞥すると地面に放り投げる。
そして男が銃口を向けるより早く懐から短刀を取り出し素早く男の喉元めがけて放り投げた。
的確に命中して男がくずおれる。
既に息をしていない男の喉元から短刀を抜き、一閃して血を払うとセイラは妖しく笑んだ。

『残念。私は基本的にオールラウンダーなの』

スタ、と音がして背後に気配を感じた。

「うわー随分ハデにやりましたねー」
『そう?それよりそっちは?』
「バッチリですよー。監視カメラ対策は問題ないですからー」
『ベルは?』
「知らないですー」
『まぁベルがしくじることはないでしょ。ターゲットが殺られるのも時間の問題か。一応私たちも行こうか』
「了解ですー。それにしても何だかぬるい仕事ですねー」
『まぁ給料貰えるしいいじゃん』
「そうですけど、なんか引っ掛かるんですよねー」
『そう?』






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