文
□愛し
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高校1年の春、
俺達は出会い、
(出会い頭に喧嘩したよな)
互いに惹かれ、
(気が付けばもう止められなかった)
紆余曲折しながらも1年後には土方に告白され、
(お前も俺も顔が真っ赤でさ)
俺達は結ばれた。
(それは生まれて初めての恋で、愛だった)
このままきっと、ずっと、
一緒にいるのだと
本気で思っていた。
もしかしたら土方もそう思ってくれていたかもしれない。
(そうだったら良いな)
けれど
そんな幸せな日々が軋み始めたのは
お前がかつて愛した女
――ミツバが
俺達のクラスに転入してきた
高校3年の春だった。
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