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□彼の極限な弱点
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「ヒバリー!失礼するぞ!!」
毎日見てても飽きない僕の可愛いペット(兼恋人)はいくら教えてもノックをせずに応接室に入ってくる。
躾のなってないペットにはちゃんと躾しなおさなきゃね?
「ちゃんとノックしなよ、って何回言えば覚えるの?」
ソファーから身を起こしながら横目で睨めば、頬を掻きながら照れ隠しみたいに謝ってくる。
「まったく……」
つい意地悪をしたくなってわざとため息をつけば急にしおらしくなってうつ向きだした。
「スマン…」
素直な反応がこの上なく可愛くて。打てば響くって言うのかな?
了平の好きなところの一つ。
「もういいよ」
手招きしながら微笑むと、途端に笑顔になって僕の隣に座る。
「そこじゃないでしょ?」
「む?…………イヤだ」
僕の膝の上に座るように促すと、赤く染まった顔をそらす。
可愛いけど、言うことは聞いてもらわないとね。
「ワガママ言うと耳に息、吹き掛けるよ?」
わざと耳元で囁く。
仕方なく僕の膝に乗ってくる了平。
言うことを聞いたんだからごほうびをあげなくちゃね?
「よくできました」
優しく囁いて額にキスを落とすと顔を真っ赤にした了平が僕に抱き着いてきた。
………狙ったんだけどね?
 
   僕だけが知ってる彼の極限な弱点。
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