reborn

□そんなこと許さない
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「雲雀さんはハルのこと好きなんですか?」

暗い顔で彼女が聞いた。
最近はずっとこんな様子。

「そんなわけないよ」
「じゃあ何でここにいさせるんですか?」

叫ぶように言う。ヒステリックが入っているな。まあそれも僕の性かもしれない。
毎日君をここに閉じ込めさせてるから。監禁のようなものだ。
なんでそんなこと言うのとペンを動かしながら聞くと、告白されましたと震えた声がした。

「並盛中の人にいつもニコニコしててかわいいと思った。って言われました」
「貴方なんかと違って優しそうで誠実な方です」

「……そいつ、噛み殺していい?」

この女はきっと草食動物の前ではバカみたいに笑ってるんだろう。僕の前では全く笑わない。笑えよ、彼女の首を掴んだ。

「ハルのこと玩具だとか思っているんですか!関係ないじゃないですか」
「ダメだ。君はずっとここにいるんだよ。」

そうだよ。
僕は好きだとか思っていない。これを恋だとか言うなら歪んでいる。ただ、束縛したいだけ。
君を玩具と思っているのの方が近い。だから


そんなこと許さない
(でも10年後気付いてしまった)


fin
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