reborn
□歳の数だけ
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聞こえるのは風の音と僕のペンが動く音、あと生徒たちの声が少し聞こえるだけの静かな空間だった。
だったのに。
この空間が壊れる合図が聞こえた。
走る音、ドアが乱暴に開く。
「雲雀さん!」
嬉しそうに息を切らす少女。バカみたいに走ってきてバカみたいに笑っている。
「こ、今度の日曜日の話なんですけど!」
「ああ、ゴメン。ダメになった」
「え、ええーっ!」
彼女は大声を発した。煩いなあ。
でも、ショックです、と小さい声で聞こえた。
泣きそうまではいかないけど落ち込んでいた。