reborn4

□いつまでもいつまでも
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「スクアーロさん、お買い物行きませんか?」







それは一見、デートの誘いにも聞こえる。
だがしかし俺よりいくつか下のこの女はそんな色気のあるようなことをさらりと言えるようなヤツじゃないってことはわかってる。
ほら、その証拠に俺達が今いるのはスーパーだ。そんなところでデートするヤツなんか、いるか。

「今日の夕飯、カレーとビーフシチューとシチュー何がいいですか?」

「…シチュー」

「はい!」

じゃがいもをころころと遊ぶように持っていたハルはいきなり振り向くとそう聞き、動揺を隠しながら無愛想に答えるとニッコリと笑った。
ハルはヴァリアーの召使いでもメイドでも隊員でも何でもない。しいて言うなら、友人、とでも言っておこうか。最初はベルの知り合いだったらしくアジトに来たときはうるさい女だと思った。そしてよくアジトに来るようになってベル以外とも頻繁に話すようになって、今ではアジトにいることは当たり前に感じてきた。寧ろいないときのほうが、今日はいねぇのか、と誰もが思ってしまうほどだ。

会計を済ませたハルは荷物を持ってやると、またニコッと笑ってスーパーから出た。

「はひっ、寒いですね〜」

「…あぁ」

首に巻いていたマフラーを巻きなおしながらそう言った。

「あ、でもスクアーロさんは髪が長いので暖かそうです!」

「そうかぁ?」

「はいっ!」

歩きながらこちらに体ごと向いていてそんなんじゃこけんだろ、と言いたくなる。(まあ俺が注意していればいい話だから言わないが。)

「、それ解けばいいだろぉ」

「 ポニーテールのことですか?」

「そうだぁ」

いつもハルの頭の高い位置で結ばれている髪。
それを解けば、というと少し低めのトーンで、い、いいです、と。いつだって高い声をあげていたのに、なんだそれ、と言うと、また、い、いいです、と。なんだかムキになってとろうとした、それを一生懸命防ぐハル。両手にビニールを持っている俺より片手だけのハルの方が有利なのに、俺はゴムを見事とってしまった。


「はひぃぃ!!」

「なんで隠すんだぁ…?」

「ハルはスクアーロさんと違ってくせっ毛なんです!」

必死に隠した髪はそんな小さい手では隠せるわけなく、確かにストレートではないふわふわとした髪が見えた。

「・・・・・」

思わず黙ってしまうとハルがこちらを向いてきた。つうか前から思ってたが、ハルって俺を見ると上目遣いになる。まあ身長差があるんだから仕方ないんだが、なんつかそれには弱い。だからすぐにそっぽを向く。



「…いいんじゃねえの、」


「はひ?
何か言いました?」


「似合ってんじゃねえって言ってんだよぉぉぉ!!!」


「はひぃぃぃ!!あ、ありがとうございます。」


思わず叫んだことに赤面。ハルも驚いていた。
周囲の目を気にしないようにまた歩き始める。
それを追いかけるハルがニコッと言った。




「ハルたち、おそろいですねっ!」




いつまでもいつまでも
(この時間だけは俺のものでいてくれ)



by スコーン!!!







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