reborn3
□無防備な彼女
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「ハルさん、」
レオナルドはボスの部屋にいる小さな少女に声をかけた。だが返事はない。ぼうっと遠くを見ていた。
「 、」
口をパクパクとしてそして二コリと笑った。もう一回同じ口の形をしてかすかに声を出した。
「ツ、ナ、さ、ん、」
そしてまた笑う。
「会、い、た、い」
レオナルドの中から言葉が毀れた。
「会いにいけばいいんじゃないんですか?」
彼女は驚いた顔で振り返った。そして切なそうな笑顔でいう。
「会えないじゃないですか」
「、逃げ出せばいいじゃないですか」
いいえ、とまた彼女は笑う。
「逃げません、会いに行きません」
そして涙を一滴垂らし言った。
「あなたも、ミルフィオーレなのにそういうこと言っちゃだめじゃないですか」
無防備な彼女
(こんな切なそうな顔もするんだ)
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