reborn3
□仕事優先
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今まで読みたい本があっても優先してきたのは風紀委員の仕事。自分が好きでやっていることだし、苦にならなかったからいつだって優先してきた。
「雲雀さん!」
静かな空間が好きで、そうならない時はそれをどかしてきた。(草食動物は咬み殺してきた)
「雲雀さん!聞いてますか!!」
この少女はいつの間にか傍をうろつくようになって(当初はほっとけばいつかいなくなると思ったのに)馴れ馴れしく話してくる。馴れ馴れしく、なんて思うけど嫌だとは思わないのはなぜなんだろう。
「・・・聞いてるよ」
他校生のきみはどんなに、追い出しても、殺し文句を言っても、めげない。今までずっと。だから僕は呆れているんだ。
「屋上なんかで寝転がってないで、ほら!いつもの散歩行きましょうよ!」
「眠いんだけど、」
したいことをしたいときにする。それが僕なのに、寝たいのに。
「何言ってるんですか、行きましょうよ!」
そのいちいちビックリマークをつけた喋り方だって疲れるのに、君はいつも自分の言いたいことを言って、相手の、僕の話は聞かない。(って僕と一緒か、)
「、わかったから引っ張んないでよ」
「はひ!ささ、行きましょう!」
屋上の階段を降りると草食動物達がいた。
「「「あ!」」」
「君たち、何群、」
「こんにちは!みなさん!」
あ、違うとこ、わかった。
「ハル、」
人を笑顔にさせるとこ。
そしていつも自身が笑っているとこ。
草食動物達は逃げてしまって、きみの性で咬み殺せなかった、。
「ねえ、なんでいつも笑っているの?」
「はひ?」
こうやって見るとただのアホみたいな子なのに。(制服からしてエリート中学なんだけどね)
「雲雀さんが一緒だからですよ!」
「・・・・・・・・そう、」
「雲雀さんと一緒にいると楽しいです!」
「・・・・・・・・そう、」
僕もそうみたい、なんて言わない。いやだ、とか群れるな、だとか思わないんだ。
仕事さえもきみにはかなわいんだって。
「言っとくけど『散歩』じゃなくて『巡回』だから」
「はひ?そうなんですか!」
仕事優先
(きみ最優先)
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