reborn2

□必需品
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「ワリィ、夕飯先食べててな」
いつもより早く"今から帰るよコール"が鳴ったと思ったら違かった。
長引いているのかな。
わかりました、気をつけて帰ってきてくださいね、と暖かく見守る妻として電話をきった。

前はいつも近くにいて離れないと思っていたのに、離れていることの方が多くなっていた。


必需品


彼はおぼっちゃまとあって金持ちで(つまりはハルは玉の輿!)結婚すると豪邸を建てた。広くて本当に迷うし何がどこにあるのだか一年は経ったのにわからない。
リビング高級ブランドのテーブル、イス、食器、棚、花瓶、いまだよくわからないもの、に囲まれている。きれいな食器を一人で使い夕食をとる。こんなきれいな食器はレストランでしか使わなかったから変な感じがする。だってレストランに一人で行かない。食器の音だけでは寂しい。(最新の薄型で見るテレビも面白くない)
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