reborn

□知らんぷり
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それは突然、
ほんとに突然起きてしまった。


「ハル」


買い物をし終わったハルは名前を呼ばれて振り返った。
その先にいたのは
少しケガをした獄寺だった。

そう5ヶ月も仕事で帰れなかった獄寺だった。

「‥‥っ」

ハルは本当のところ抱きしめたかった。
だけど5ヶ月もなにも言わずに遠くに行ったしまった獄寺。
リボーンから旅立つ直前に一言聞いて肩を落としたことを今でも覚えている。
おまけに獄寺は音信不通だった。連絡をしてこないし、ハルがしても繋がらない。

ハルは何も言わずにまた前を向いて、家に帰ろうとした。

「ハ、ハル」

手を捕まれた。

「…誰ですか?」

ハルの目は少し怖かった。
いなくなった日に夕飯は外食と決めていたので
待ちこがれていたのを覚えている。

「は?」

「誰ですか、離してください」

「え、お前の旦那だけど‥?」

「旦那なんていませんよ」

ハルは怒りと悲しみに溢れていた。
むしろ寂しさだろうか。

「何も言わないでいなくなったり、連絡つかなかったり、約束やぶ、る旦那なんかいませんっ」
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