短編集

□甘えてみるのも一種の愛情表現
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AL

今日は甘えたいホリデー?
何だろう。甘えたいびより?
俺、一度も甘えた事、無いから。
いや、甘えたいのは山々だが、…羞恥心が疼いて堪らない。アレンの事、嫌いなわけでは無いさ。寧ろ、うん、……大好きさ。これを言うのにも思うのにも、精一杯。
どうするべきかな。
今日は、思いっっきり、甘えてやるんだから!(ツンデレ風に)

「アーレーンッ!」

後ろからいきなり抱き付いてみたり…。
普段なら出来ない事をやってみたりした。羞恥心なんか、捨てた捨てた!
グッバイ!羞恥心

「ラビ?」

ほら、驚いてる驚いてる。
アレンの驚いてる顔なんて、普段見れないから、記念物だな。(あ、でも流石に俺から誘った時は驚いてたなあ、なーんてね。こんな事思い出すなんて恥ずかしいな俺)
イキナリの悪戯に心底驚いたらしいアレンは、背中に抱き付いた俺に目もくれず、何かブツブツ言っている。

「…さそ…ですかね?…いや、もしかしたら、コムイさん…薬……た」

ん?コムイ?
何か危険な香りがしたような…。…俺の勘違いだよな。うん。変な方向に事を考えないようにしないとな。

「アレン…さん?」

「…で、…だから、……、…どうしました?ラビ」

…アレンさん黒っ!!
え?な、何で?ちょ、怖っ!!
目が座ってるさ…、つか、顔は笑ってても……目が笑ってないからァアアァアァア!!!!
何か、ス、スイマセンッ(何故謝ってるんさ!!俺!)

「ア、アアアアレン、様?」

「…様なんて、どうかしましたか?ラビ。…それにしても、…相変わらず、ラビは可愛いですね…」

「…あ、アレン?」

「可愛いラビ、僕の部屋行きましょう?」

いやいやいや、行きましょう、って何さ!?
行きませんか、とかじゃなくて、もう俺が行くって決まってるみたいじゃないか!!…行く、けども。
行きますよっ、もう何があったって知らん!!行くさっ!!意地でも行ってやる!!!

「…全部声に出ちゃってますよ?」

「………ぇ」

「…それは、今日1日好きなように、ラビをグッチャグチャのメッチャメッチャに壊しても良いって事ですよね?」

「は、はい?」

「だって、朝からこんなに積極的に誘ってくれてるんですから。ご希望に応えないと、ね?」

………もう、どうにでもなれさァアアァ!!!!


ラビに明日は無かった。
アレンは見たことの無いような、キラキラ(ギラギラ)した目で部屋へ向かったらしい。









リナリー「ご愁傷様、ラビ」











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