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□甘い本音
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退院した後、俺はハルヒに今まで寝込んで居た分と、散々色んな所へひきずり回された。
退院したばっかの俺からすると1日でも多く家で休んでいたいというのが正直なところだ。
でもまぁ、こいつなりに俺を楽しませようとしているのだから、付き合ってやろうじゃないか!!
とか何とかしているうちに、月日はあっという間に過ぎ、いつの間にか3月になってしまっていた。
俺は、未だにこっちの世界の古泉に告白していない。
しなきゃいけないと思ってはいたんだが、
中々言うタイミングが無くてズルズルとひきずっていたらこの有様だ。


あいつももうちょっと積極的になってくれればなー
なんて考えていたら、
「今日ご予定はありますか?」
なんて言われてしまった。
あまりに突然のことで少し驚いたけど、俺は…
予定があるように見えるか?と嫌味ったらしく訊いてやった。

「どうやら予定は無さそうですね。でしたら少しお話があります。…帰りに僕の家に寄って頂けますか?」


あぁ、わかったよ
と俺は二つ返事をしてやった。
しかしまぁ、こいつから話があるなんて珍しいな。

何の話だ?
もしかして、新しく彼女ができました!…とか
僕、コスプレ大好きなんです。だから一緒にコスプレしませんか?とか??


…どっちも嫌だな
まぁ、でも、コスプレくらいなら…って何考えてんだ俺!?
何で俺があいつの為に!!
…とか考えてるうちに古泉の家に着いちまった。

部屋の前まで着くと、俺は気分を落ち着かせるために、大きく深呼吸をした。
深呼吸が終わったところで、部屋のインターフォンを押す。


ぴんぽーん


と機械的な音が部屋の中に響く――
暫くするとドアがガチャっと開き、部屋の住人と俺は顔をあわせた。

「お待ちしていましたよ」
どうぞ。といいながら俺を部屋の中に招き入れた。

おじゃましまーすっ。と決まりきった挨拶をして部屋に上がった途端、
床に脱ぎ散らかした服が俺を出迎えてくれた。
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