宵の明星

□せめて、夢の中…
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最近あいつの夢を頻繁に見る。
いつもいつも、同じ内容を繰り返す。

せめて夢の中くらいあいつと恋人でいたいが……夢でもオレ達は友達だ。

あいつは本当に幸せそうな顔で微笑んでいる。
色素の薄い髪が陽に透けてきらめく…本当に綺麗だ…。
ひらひらと風に揺れる、奴の好きそうなワンピース。
そしてオレに残酷に告げる。

「志波くん、今までありがとう…あの人とお付き合いすることになったよ」

その瞬間にオレは壊れる。
これまでの世界が崩れる。
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