すとろべりぃパフェ

□写真
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リノ「え?椎名くん家に?」

遠藤「うん。それで、リノも一緒にどうかなと思って…」

リノ「行く」




放課後、お互い部活に向かいながら話していた。
私の言葉に即答するリノに少しびっくりしてしまう。
でも、一緒に行けるのは嬉しいな。




リノ「椎名くん家に行って小さい頃の遠藤の写真見なきゃ!」

遠藤「え!?しゃ、写真!?それは恥ずかしい…かも」




変な写真とかないかな?と不安になりつつも、やっぱり恥ずかしくて、赤くなる頬を押さえた。

すると急にリノに抱きしめられる。




リノ「もぉ!!遠藤ってば可愛いんだから」

遠藤「え?え??」




どうしていきなりそうなるのかわからなかった。リノの方がよっぽど可愛いのにな…


そう思っていると、私から少し離れリノが「楽しみ」と笑い、つられて私も笑った。






藤代「あれ?二人で何やってんの?」




後ろから声がかかり、振り返ればそこには藤代くんと三上先輩がいた。




遠藤「あ、えっと今度の日曜日にリノと一緒に翼ちゃん家に行こうって話してて」

藤代「日曜?」

リノ「そう!すっごく楽しみ」

三上「無理だろ」




リノが答えるとすぐに三上先輩が言った。




遠藤「無理…ですか?」

三上「日曜っつたら練習試合だろうが」

リノ「あ…」




リノのぽかんとした反応…。もしかして忘れてた?




三上「てめぇ、まさか忘れてたわけじゃねぇだろうな」

リノ「いや、まさか……ほら、まぁ何とかなるかと…」




「なるわけねぇだろ」と一言告げると三上先輩はリノの首根っこを掴んで連れていってしまう。
藤代くんも「じゃあな」と私に伝えあとを追いかけていく。





リノ「あたしは遠藤の写真を見るんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!」




リノの叫び声が廊下に響き渡った。














***

遠藤「と、いうわけでリノは来れなくなったの」




私の説明が終わると、ため息をついたり、苦笑いを浮かべたり、反応は様々だった。




翼「ま、来ても家探しするくらいだろうし、来なくても別にいいよ」

六助「言えてるな…」

直樹「でも、マサキは工藤ちゃんに会えやんくて寂しいんとちゃうん〜??」




どこかからかう様子の井上くんに、黒川くんはめんどくさそうにしていた。

あ!!そうだ!




遠藤「あのね、リノから黒川くんに手紙を預かってるの」




届けものを思い出し、鞄からピンクの封筒を取り出す。




直樹「お!ラブレターか!?」

五助「…にしては分厚くね?」




確かに…手紙にしては結構分厚いなと思っていた。

不思議に感じながらも黒川くんに封筒を渡すと井上くんたちに施されたこともあって黒川くんは中を見る。




黒川「写真?」




中身は手紙じゃなくて写真だったらしい。
分厚い理由がわかって納得していると黒川くんが写真を見て固まっているのに気がついた。

どうしたんだ?と、井上くんや畑くんたちも横から写真を覗くと同じく固まった。


翼ちゃんも不思議に思ったみたいで二人して顔を見合せ首をかしげた。

でも次の瞬間




「「「あははははははははは!!!!!!」」」




三人が声をあげて笑い出した。



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