すとろべりぃパフェ

□成敗
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学校に着き、教室へ来るとあいの姿を見つけた。




リノ「あい!おはよー!!」

あい「!!お、おはよう…」




すぐさま駆け寄り声をかけたけど、なんだかいつものあいと様子が違う。




リノ「どうかしたの?なんか、元気ないね」

あい「そ、そんなことないよ!あ、もうすぐ先生来ちゃうし、私、席に着くね」

リノ「う、うん」




あたしの返事を聞くなり颯爽と自分の席に着くあい。

どう見ても元気な感じには見えないんだけど…




結局その後の授業も休み時間も、あいは暗い表情を浮かべたままだった。











昼休み。あたしとあいはいつも通り中庭へと足を進める。
その間もやっぱりあいは元気がない様子で黙ったままだった。


気になるけど、聞かれて嫌なことかもしれないし、無理に聞かない方がいいよね。
そう思ってあたしも黙ってあいの隣を歩いていた。





藤代「おーい!工藤、遠藤!!」




中庭に着くなり藤代に呼ばれる。




渋沢「こんにちは、遠藤さん」

あい「こ、こんにちは…」




俯いて挨拶するあいの様子がおかしいことに気づいたのか渋沢先輩はあたしを見るけど、首を横に振るしかなかった。




藤代「三人とも何やってんだよ?早く座って食べようぜ」




相当お腹がすいているのか、あたしたちが座る所をバシバシと叩く藤代。
あたしたちは黙ってそこへ腰を下ろした。






お弁当を食べ始めて、喋りっぱなしの藤代がいきなり、あ!と声をあげた。




三上「何だよ、いきなり」

藤代「いや俺、実は今日めっちゃくちゃ早起きしたんすよ!!」

笠井「…今日は雨かな」

リノ「残念ね…部活できると思ったのに」

藤代「って、おい!どういう意味だよ!!」




あたしと笠井くんの言葉に身を乗り出すように聞いてくる藤代だけど、三上先輩が、だから何なんだよ。と続きを催促した。




藤代「それで、俺早朝ニュース見てたらさ」

笠井「…今日は嵐だね」

リノ「そうみたい」

藤代「だから、どういう意味だって!?」

三上「あー!!さっさと続き言えよ!」




痺れを切らせたように言う三上先輩。

いやいや、でも藤代が早起きだよ?ニュースだよ?
ツッコミたくもなるよ。


でもまぁ、とにかく続きも気になるし笠井くんもあたしも続きを聞くことにした。




藤代「それが、最近また痴漢が出たってやつでさ」

あい「!?」

竜也「痴漢?」

リノ「あ!あたしもそのニュース見た。都内で起きたやつでしょ?」




おそらく時間は違えど、同じ内容のものだろうと話をふれば、そうそう!と頷き返事が返ってくる。




藤代「電車で起きたみたいなんだけど、世の中物騒だよなー」

竜也「確かに…リノも気をつけろよ」

リノ「それ、朝シゲにも言われたけどあたしは大丈夫だって!電車なんてほとんど乗ることないんだから。ね、あい……っ!?」




あたしと同じで滅多に電車に乗ることもないだろうと振り返ってみれば、そこには涙目になったあいいた。
あたしが驚いたのが伝わったのか、みんなもあいを見つめる。




渋沢「どうしたんだ!?遠藤さん」

リノ「あい、どっか痛いの?」




あたしたちの言葉に顔を横に振るあい。


何が起こったのかわからないまま、あたしたちはあいを見守るしかなかった。


すると、ゆっくりあいが話しだした。




あい「…私、痴漢、に…あっ、たの…」





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