すとろべりぃパフェ
□訪問
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黒川くんが帰ってから30分、リノはいまだに風祭くんについて話している。
リノ「でね、その時風祭くんが…」
シゲちゃんの言う通り、ノンストップで出会いからずっと風祭くんとの思い出を嬉しそうに語ってくれてる。
途中、水野くんや藤代くんが話に交ざってくるけど、リノは無視して話を進めるので二人は軽く落ち込んでしまった。
シゲ「まだ四分の一にも満たへんで」
シゲちゃんのセリフにちょっと驚いてしまった。
結構たくさん話してくれていると思ったのに、まだまだ話は終わりじゃないみたい。
私は初めて聞くからまだ聞いていられるけど、確かに何度も聞かされるみんなは厭き厭きしちゃうのかもしれない。
話してる間、三上先輩がテレビをつけようとしたらリノすごく怒ってたし…
このまま聞いていて大丈夫なのかと、心配になったときだった。
ピンポーン
またもやインターホンがなった。
遮られたことにリノは嫌な顔をして立ち上がり、みんなは安堵のため息を吐くと同時に、ドアが勢いよく開いた。
直樹「おお!よおさんいとるやん」
リビングの扉が開いて、入ってきたのは関西弁で金髪の男の子。
シゲちゃんのお友達?
シゲ「サル…勝手に入ってくんなや」
直樹「堅いこと言うなや!」
五助「よぉ!お邪魔するぜ」
六助「藤代〜お前も暇人だな」
次によく似た二人が入ってきて藤代くんたちと話しだした。
えっと、状況が読めない…
いきなり現れた人たちに?を頭に浮かべていると、後ろから黒川くんがやってきた。
あ!黒川くんがさっき言ってたお友達なんだ!
納得したところで、今度は少し高めの声が聞こえた。
翼「おい、お前ら。他人の家に勝手に入っていくなよ。ま、工藤だからいいけど」
リノ「ちょっと椎名くん。あたしだからいいっておかしくない?」
翼「どの辺が?工藤に遠慮する方がおかしいだろ?」
リノ「あのね…」
あい「翼ちゃん!?」
黒川くんの後ろから現れた姿にびっくりして、リノの言葉を遮って叫んでしまった。
まさかこんなところで会うとは思ってもみなくて、思わず立ち上がる。
翼「?、あい!?」
私を見て翼ちゃんも驚いている。
お互い驚きすぎて言葉が出ず見つめあう形でいると、リノが声をかけてくれる。
リノ「え?あいと椎名くん知り合いなの?」
あい「うん…お隣さんなの」
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