すとろべりぃパフェ
□訪問
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今日は日曜日。
昨日リノと話す中で、お家に遊びに行く流れになった。
女の子の友達の家に行くなんて久しぶりだから、なんだか緊張する。それに同居人のシゲちゃんもいるし。
仲良くなれたらいいな…
思いを膨らませながら待ち合わせ場所に向かうと、そこには渋沢先輩たちがいた。
渋沢「こんにちは」
あい「こ、こんにちは。…えっと」
笠井「工藤に頼まれたんだ。遠藤さんを迎えに行ってほしいって」
藤代「俺たちもあいつん家行くからさ」
あい「そうなんだ。よろしくお願いします」
連れてってもらうことに頭を下げると、みんな驚いていた。
「さっさと行くぞ」と頭を掻きながら先陣をきる三上先輩についていった。
***
あい「おじゃまします」
リノ「どうぞ。ゆっくりしてってね」
リノの家に到着して、リビングまで案内される。
想像してたより広い部屋に少し驚いてしまった。
リビングには水野くんと、きれいな金髪の男の子がいた。
リノのお友達かな?
そんな疑問を抱いていると、その男の子が近づいてきた。
シゲ「あんたがあいちゃん?めっちゃ可愛いやん」
??どうして私の名前知ってるんだろう?
知り合いかな?
でも、関西弁を話す知り合いはいないはずだし…
あれ?金髪…?関西弁…?
あい「え!?もしかして」
リノ「ごめん、あい…こちら同居人の藤村成樹くん」
シゲ「うわさのシゲちゃんでーす」
……
……………
………………………
あい「ええええぇぇぇぇ!!!!?」
リノ「ごめんあい!!騙すつもりなんてなかったの!話すタイミングを逃したというか…」
三上「騙す気でいたやつがよく言うな」
リノ「外野は黙って!」
すでにくつろいでいる三上先輩を睨むリノ。
あい「話をちゃんと聞かなかった私も問題あるから!それと…ごめんなさい!!」
シゲ「おれか?」
あい「その…私シゲちゃんって、てっきり女の子だって思い込んでて、その……シゲ代ちゃんとか、シゲ美だと思ってました!ごめんなさい!」
リノ・シ・竜・渋・三・藤・笠『………』
シゲ「ぷっ!アハハハハハハ!!」
!?
笑ってる?
私、笑えるほどにひどいこと…!?
不安になって周りに視線を移すと、みんな笑っていた。
リノまでっ!?
シゲ「面白すぎるわ!この子」
あい「えっと…」
リノ「ごめん、あい。気にしないで」
あい「え、でも…」
やっぱり気になっちゃう…
もう一度ちゃんと謝った方がいいよね!
あい「本当にごめんね、藤村くん」
シゲ「シゲちゃんて呼んでくれへんのぉ?」
…え?だって女の子だと思ってそう呼んじゃってたから…
でも切なそうな藤村くんを見ていたら、呼ばないわけにはいかなくて…
あい「シゲ、ちゃん?」
シゲ「これからよろしゅうな、あいちゃん」
喜んでもらえたみたい。
だけど、きれいな笑顔で見つめられて、恥ずかしくて顔が熱くなった。
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