すとろべりぃパフェ
□訪問
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渋沢「それで、明日遠藤さんが来るのと、藤村を脱がすのにどういう関係があるんだ?」
渋沢さんの意見はごもっともだ。今の話じゃなんにも解決になってない。
ただシゲを女の子だと勘違いしてるだけだ。
リノ「…シゲに女装してもらおうと思って」
竜也「ちょっと待て!シゲは男だって言ったんだろ?」
リノ「……言えなかった」
沈黙。
シゲだけがため息をつく。
三上「なんだよ、それ!“決意したのだった”って言ってなかったか!?」
リノ「だってっ!」
リノなりの言い分があるようだ。こぶしを握りしめ、少し涙目になっている。
リノ「あたしだって何度も言おうとしたさ!けど…」
笠井「けど?」
リノ「楽しみだの、早く明日にならないかなだの、あんな可愛い顔で言われたら、シゲは男なんだ〜なんて言える!?」
二回目の沈黙。
今度は全員呆れるしかなかった。
竜也「嘘つくつもりなのか?」
リノ「あいの期待を裏切るわけにいかないし」
シゲ「なんにしろ俺が女装してもすぐばれるやろ?」
リノ「そんなことないよ!シゲ、きれいな顔してるしさ…」
シゲ「リノ…」
シゲの言葉を否定したあと、右手をシゲの頬をあてお互い見つめ合う。
何してるんだ!近すぎるだろ!!
シゲ「って、脱がそうとすな」
リノ「ちっ」
頬から服のボタンに手をかけているリノに、すかさず突っ込む。
リノはその言葉だけで言いくるめようとしたらしい…
三上「俺があんだけ嘘ついたら怒ったくせに、自分はいいのかよ」
リノ「ヴッ」
言い返せない様子のリノ。
ま、これは三上の言ってることが正しい。
渋沢「ちゃんと遠藤さんに言うべきだろうな」
リノ「んーー…でもなぁ…」
笠井「早めに言った方が遠藤さん傷つかないんじゃない?」
リノ「!それもそうよね…わかった!明日言うわ!」
遠藤さんを傷つけることになるのは避けたいためか、覚悟を決め立ち上がるリノ。
藤代「なぁ、遠藤も知ってるやつがいる方が落ち着くだろうし、俺らも来ていい?」
リノ「許可する」
なかなか家に上げたからないリノだが、遠藤さんが絡むと簡単だな…
シゲ「リノのお気に入りやろ?どんな子か楽しみやわぁ」
竜也「ハマりようが半端ないからな。気を付けろよ」
一応シゲだし、釘をさしておくがあんまり効果はないだろうな…
明日は俺も来て、シゲの悪ふざけを抑えるのを試みよう。
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