すとろべりぃパフェ

□ボーリング
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 166 対 166 




不破「引き分けだな」




そっか、こういう結果もあるよね。考えてなかった。


あたしだけじゃなくみんなも考えていなかったのか、辺りは静かだった。




藤代「引き分けってことは賭けはどうなんの?」

竜也「無効だよ。初めからどっちかが勝ったらってことだったんだから」




竜也の言葉に「なんや納得いかんわー」と拗ねたような態度のシゲ。

しかし、竜也と有希が必死に無効と言い張る。


あたしはその会話を耳にしながらも黙ってスコア表を見つめていた。



んー…あ、そうだ!




あたしはいいことを思いつき、シゲの名前を呼ぶ。

あたしの声にシゲだけじゃなく、竜也と有希も振り向いた。




リノ「勝負は引き分けじゃない?だからさ、お互いの条件を半分ずつ呑むっていうのはどう?」




あたしが提案すると、周りは驚き、目を見開いた。




有希「リノ!何言ってんの!?」

リノ「いや、だってあたしも納得いかないんだもん」

シゲ「リノ、半分て何やねん?」




有希に理由を言っているとシゲに聞き返された。




リノ「あたしのパソコン代の半分をシゲが出して、あたしの家にシゲはルームシェアする」

三上「それじゃあ、お前は不利だろ?」

リノ「全然不利じゃないですよ。ただ一部屋貸すだけで、あたしの生活とは一切別です」




あたしの説明にみかみんが突っ込むが、問題ないことを伝える。




シゲ「一切別ってことは、家事も別ってことやんな?」

リノ「当然でしょ」




あたしたちの会話に横入りしてきた竜也が怒ってくる。その声に耳を傾けながらもシゲを伺えば「んーー…」と悩んでいた。



悩むとこあるかな?
いい話だと思ったんだけど…


そう思っていると、シゲが笑顔で言い出した。




シゲ「なぁ、料理はリノに頼むってことできへん?」

リノ「はぁ!?嫌よ、めんどくさい。シゲ料理できんじゃん」




何を言いだすかと思えば…そんなのやってられるか。




シゲ「ほな、パソコン代2/3俺が出すってことでどうや?」

リノ「乗った!」



『おいぃぃぃぃぃぃぃっ!!!』




誰かまわず全員で突っ込んでくる。




リノ「安くなればなるほどいいしさ」




あたしはおそらく満面の笑みになってるだろう。
竜也や有希、武蔵森メンバー(三上除く)は考え直せと言ってくる。
桜上水や飛葉's、みかみんは呆れて何も言わない。










でも、みんなの説得も意味なく終わり、あたしとシゲはルームシェアをすることになった。




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