俺様変態店長とバイトの私
□#01
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私は家近くのファミレスでバイトをしている。
そこは全国店の中でも1、2の業績を持ち、客足が絶たないほどの人気店だ。
その理由は若くてかっこいいと噂の店長がいるから。
店長目当てのお客が毎日のように現れるのだ。
だけど、私にとってそんな店長は…
「脱げ」
ただの変態だ。
俺様変態店長とバイトの私
#01
「…店長、いい加減にして下さい。本気で訴えますよ」
「何がだ?」
「その発言ですよ」
「あ?制服に着替えろって言っただけだぜ?それとも何か?お前は学生服で油や煙草の臭いをつけながら働こうってのか?」
だったら最初からそう言えばいいのに!どうして第一声が「脱げ」なのよ!?
はぁ、とため息をつく。いちいち言い返すのがめんどくさいので適当に答え、着替えようとロッカーを開けるがずっとこっちを見たままの店長に向き合った。
「あの…着替えるんで」
「ああ、俺のことは気にすんな」
「いや、気になりますから」
「あ?あれだ。今日何色かチェックしとかなきゃダメだからな」
「出ていけ。」
冷たく言い放ってスタッフルームから店長を追い出した。
まったく、笑顔でなに可笑しなことを言うんだ、あの人は。
…ま、今に始まったことじゃないんだけど。
またも大きく息を吐き出して着替えを始める。
この店の店長、三上亮は私がバイトを始めた時からこんな感じだ。
セクハラめいたことをしたり言ったり…
着替えを覗こうとするなんて日常茶飯事だ。
他のバイトの子とか何にも思わないのかな?
いや、むしろキャーキャー言いつつ嬉しいのか?
…ありえる。お客もだけど女子スタッフも店長目当てだもんね。
あの店長のどこがいいんだろ?私にはさっぱりわからん。
まぁ、確かに顔はかっこいい方だと思うし、あの歳で店長やって業績上げてるんだから、すごい人だとは思う。
色々考えているうちに着替えが終わってロッカーを閉めた。それと同時にスタッフルームの扉が開く。
「ななな、何ですか!?店長」
「…ちっ、着替え終わってたか」
「出ていけ。この変態ヤロー!」
前言撤回!!すごい人なんてウソ!!
やっぱり店長はただの変態だ!!!!
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