すとろべりぃパフェ

□写真
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今日、先週の痴漢事件のことで翼ちゃんにお礼を言うため、久しぶりに翼ちゃんのおうちにお邪魔することになった。




ピンポ―ン




到着してインターホンを鳴らすと中から階段を降りる音が聞こえる。




直樹「おお!遠藤ちゃんいらっしゃい」

遠藤「え?井上くん??」




扉を開けてくれたのは翼ちゃんではなくお友達の井上くんで、思いがけないことに驚いてしまった。




直樹「こんな所じゃなんやし、中入りぃや」

翼「へぇ…人ん家だってのに随分えらくなったもんだね、直樹」




その声にびくりと肩を震わせる井上くんの後ろに翼ちゃんが立っていた。




翼「いらっしゃい、遠藤。さぁ、入って」




そう言って私を招き入れてくれる翼ちゃんに「お邪魔します」と一声かけて中へ入る。
と、同時に翼ちゃんは井上くんを外へ蹴り出した。


しかもそのあと鍵をかける。




遠藤「つ、翼ちゃん??」

翼「遠藤は気にしなくていいから。さ、僕の部屋へ行こう」




でも、外から「開けろやー!!」って叫び声が…


それでも翼ちゃんは全く気にすることなく私の手を掴んで階段を上っていく。




遠藤「あ!翼ちゃん!!」

翼「ん?」

遠藤「電車での一件どうもありがとう!!翼ちゃんの協力があったから捕まえることができたって聞いたの」




階段の途中で翼ちゃんにお礼を告げる。
何故か翼ちゃんは「あー…あれか」と一瞬難しい顔をしたけど、すぐに笑顔になる。




翼「遠藤が無事でよかったよ」




そう言ってくれる翼ちゃんに嬉しくて笑顔を返した。



そして翼ちゃんの部屋へ着くとそこには黒川くんと畑くん兄弟がいた。




六助「お!!遠藤ちゃんじゃん!」

五助「久しぶりだなー!!」




気兼ねなく声をかけてくれる二人に私も挨拶をする。




黒川「よ」

遠藤「あ、こんにちは、黒川くん」




黒川くんにも挨拶を済ますと、「座って」と翼ちゃんに施され私はあいている黒川くんの隣に座った。




黒川くんや畑くんたちとこうやってお話できるなんて、思ってなかったな。私だけじゃお知り合いになんてなれないだろうし…
翼ちゃんやリノがいてくれたから仲良くなれたんだよね。


そんなことを考えて、顔がにやけてしまってたのか不思議そうに黒川くんが尋ねてくる。
「何でもない」と否定した直後、バタバタと階段を上がってくる音が聞こえたかと思うと、勢いよく扉が開いた。



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