すとろべりぃパフェ
□成敗
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その日は何ら代わり映えのない朝だった。
シゲ「ふぁ〜、おはようさん」
リノ「おはよう、シゲ。今日はゆっくりなのね」
今日は朝練がないねん。といつもより遅い時間にリビングへと来たシゲはそのまま椅子へと座り用意した朝食を食べ始めた。
シゲ「んまい!!やっぱりリノの飯は最高やわぁ!」
リノ「それはどうも。でもおかわりするなら自分で入れてね」
ちぇ〜っと口を尖らせ残念そうな素振りを見せながらもシゲは箸を進める。
「では、続いてのニュースです」
いつも通り朝の報道番組を見ていると話題が変わったのでふと画面を見る。
「都内で、またしても痴漢騒動が起きました。今回もまた混雑する時間に乗り合わせた電車内で起こった模様です。女性専用車両が出来たにも関わらず、痴漢問題は跡をたちません」
女性の皆さんお気をつけ下さい。などと言って次のニュースへと変わる。
シゲ「痴漢なぁ…ほんま最近多いなぁ」
リノ「そうだね。ほんと、聞いてて嫌になる」
シゲ「リノも気ぃつけろや」
リノ「あたしは大丈夫よ。通学も歩きだし、電車なんて滅多に乗ることないしね」
それもそうやな。と納得して朝食に再び手をつけるシゲだけど、またもや口を開く。
シゲ「それに、リノなんか狙ったらボコボコに返り討ち浴びてまうわな」
リノ「…ふぅん、そういうこと言うんだ。せっかくお弁当作ったのにあげるのやめようかな」
シゲ「!!す、すまんて!冗談やんか〜!だからそれだけは堪忍してくれ!!」
手を合わせてそそくさと頭を下げるシゲ。
まったく、余計なこと言わなきゃいいのに。
呆れながらも許しの言葉を告げると、シゲはすぐににぱっと笑ったまま顔を上げた。
それから気を取り直し、あたしたちは朝食をとり、一緒に家を出た。
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