すとろべりぃパフェ

□引っ越し
1ページ/9ページ



ピンポーン






リノ「はーい。あ!いらっしゃい」




卒業式から二週間が経ち、これから一人で暮らすマンションに有希、みゆきちゃん、しーちゃんが遊びに来てくれた。




有希「おじゃまします」

みゆき「すみません。忙しかったんじゃないですか?」

リノ「大丈夫よ。もう荷物の整理は終わってるから」




みゆきちゃんとしーちゃんは顔を見合わせホッと息をはく。
あたしに気をつかって…ほんと、この後輩たちは可愛い。




有希「リノ、顔ニヤケすぎだから」

リノ「おっと、失礼」




可愛いものを見てると自然と顔がニヤケているらしい。それをよく有希に突っ込まれる。

ニヤケた顔を元に戻し、3人を中へ案内した。




しずよ「思ってたより広いですね」

リノ「でしょ?あたしもそう思った」




あたしの部屋は3LK。一人で住むには確かに広すぎる。




有希「よくこんなとこ見つけたわね」

リノ「ここの大家さんが知り合いでね。事情を話したら格安で貸してくれたの」




このマンションの大家さんは元うちの使用人。うちと言ってもお祖母ちゃん家だけど。
その人がマンション経営をすると言って仕事を辞め、見事事業に成功。
もともと貸す人は経済的に大変な人が対象らしい。


あたしも高校生ってことが一応理由だが、親しかったからっていうのが一番の理由。




リノ「要するにラッキー!」

しずよ「確かにラッキーですね」






♪〜♪♪〜




話していると携帯が鳴る。




リノ「はーい」

冬馬『リノちゃん?』




電話の相手は麻井冬馬くん。
あたしの親代わりであり、主治医だ。




冬馬『荷物運び終わったよ。僕は今から仕事だから行くね』

リノ「ありがとう!また改めてお礼する。お仕事頑張ってね!」




電話を切れば、すかさず有希が尋ねてくる。




有希「麻井さん?」

リノ「うん。荷物運び手伝ってくれたの」

みゆき「荷物?リノ先輩、まだ何かあるならお手伝いします」

リノ「違う、違う。あたしじゃなくて…」




説明しようとすると、ドアが開く音に遮られる。
続いて関西弁が部屋に響く。





.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ