すとろべりぃパフェ
□頼みごと
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夏休みのある日、部活も休みということもあって今日、うちにお客が来ることになっていた。
リノ「………」
藤代「ちーっす!遊びにきたぞー」
インターホンが鳴って、もう来たのかと扉を開ければ思ってもないやつらがいた。
リノ「…お呼びでない」
そう言い終わるや否や扉を閉めて訪問を拒否した。
藤代「ちょちょちょ!待って待って!!何で閉めるんだよ!?」
リノ「だからお呼びじゃないんだってば」
閉める直前に扉を掴まれ、しばらく藤代と押し問答を繰り返す。
隣にいる渋沢先輩たちが笑ってるけど、ぜひともこの男を止めて頂きたい。
扉をいつまでも開けようとする藤代に対抗していると「おい」と三上先輩に声をかけられる。
三上「お前そんなこと言ってていいのか?」
はぁ?一体何を言ってるんだこの人は。
頭に疑問符を浮かべ、扉を引きながら三上先輩へ視線を向けていると、その後ろから期待以上のお客さま。
あい「こんにちは。リノ」
リノ「あい!!」
その姿を目に写すと、すぐに扉を掴む手を放した。
その勢いで「うおっ!」と藤代が後ろに倒れたが気にしない。
リノ「わぁ!ひさしぶり!!どうしたの?」
あい「あの、渋沢先輩にリノのお家に一緒に行かないかって誘われて。…いきなり来ちゃって迷惑だったかな?」
リノ「ぜんっぜん、迷惑じゃないよ!さ、上がって上がってー!」
あいの手を引き、家の中へと案内する。
後ろにいた藤代が「ちょ!工藤っ」と声をあげるからくるりと振り返った。
リノ「今日はあいに免じて入室を許可しよう」
四人に向かってそれだけ言うと、あいと一緒に中へと進んだ。
笠井「やっぱり工藤は遠藤さんがいると一発ですね」
渋沢「そうだな」
藤代「いって〜!こんなことなら初めから遠藤だしときゃよかった」
三上「邪魔だよバカ代。早く入れ」
尻餅をついたお尻を擦りながら扉の前にいると、更に三上先輩に蹴られ「いてっ!!」と叫び声をあげつつ中へと入ってきた。
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