長編

□第二条
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「心を込めて叫びます、
小十佐愛してるぅー!!!!」

「「止めて・止めろ!!」」











●第二条●
通常異平和校則









「やったぁああ!
これで今日の授業はおーわりっと。」



うーんとひとつ伸びをして、俺様はひしひしと開放感に満たされつつ頭をこの後の予定に切り替えた。

今日は確かスーパーで卵の安売りをしていたはず。
部活も今日はないことだし、相も変わらず旦那もお館様もよく食べるから冷蔵庫は早くも空っぽ、少しは食べる量減らしてほしいよ全く・・・家計も大変なんだからね!なんて、まぁ無理なことだけどさ。ともかく、すぐに買いに行こう。
旦那は部活あるから買い物のこと伝えて・・・あ!買い物が終わったら洗濯もしなきゃ、それから夕飯作って・・・・・・


と、そこまで考えてから俺様は、はっと我に返った。


ああ・・・なんで俺様こんなことしてんだろ、母親じゃあるまいし。

けど一緒に暮らしているのがあの二人なのだから仕方ないと言えば仕方ない。
ほって置くと余計何するかわかったもんじゃないし、そっちのほうが大変だ。


諦めたように小さくため息をついて、俺様は旦那に今日は部活に付き合えないことを伝えようと席を立ち上がった。










がやがやと五月蝿い教室。
担任の右目の旦那・・・おっと、片倉先生が前で日誌を今日の日直に渡しているのが目に入った。
受け取る白い髪の眼帯君は『めんどさい』とありありと表情に出している。

ああ、そういえば今日の日直は親ちゃんか。
確かに、親ちゃんの学ランに白い粉がかかっていたのを払い落とした記憶がある。

よく様子を見れば、何やら書いた日誌があまりにてきとうすぎたみたいで、書き直しをくらったところのようだ。
片倉先生、こういうことには細かいからね。


頑張れ〜親ちゃん、なんて思いつつともかく目的を達するためいつも通りのメンバーが集まるグループの輪に近づいた。





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