禁断の愛

□届かないからこそ愛しくて
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気付けば頭の中はあいつでいっぱいだった。
俺がまるで相手にせず、足蹴にし続けてたにも関わらず、俺だけを愛していたあいつ。
馬鹿みたいに俺だけを見て、呼んで、愛して、愛して、愛して・・・




ーーー愛して・・・。















『な、景ちゃん、好きやで?
誰よりも何よりも好き、愛しとる。』

『うっせー、俺は別におまえなんか好きでもなんでもねぇんだよ。てか、キモい。』

『んもぅっ!景ちゃんはほんまに連れへんなぁ。
そこが好きなんやけどなっ!』

『ウザイ、黙れ、死ね。』

『照れ屋さんのとこも可愛いで!』

『いいから黙れっつの!』















・・・いつしか俺もそんなあいつのことしか考えられなくなった。
あんなにウザったくて、めんどくさくて、意味もわからない変態なのに、それこそ馬鹿みたいにあいつを誰よりも愛するようになってしまった。

何をしても、考えても、あいつしか出てこない。


あのなにもかもを見透かしたような紫の瞳、さらさらと流れる長めの紺の髪、俺ほどではないにしても白めの肌、俺より少し力強い腕、思考を停止させる甘い声。















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