禁断の愛
□ナンパ師の恋模様
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俺には可愛い恋人がいる。
他校の子なんだけど、めちゃくちゃ可愛いのなんのって!!
もう、なんていうか全てが俺のツボなんだよねー。
思いきり笑った顔とか、不機嫌なときのいじけ顔とか、照れたときの真っ赤な顔とか・・・。
あげきれないくらい、いちいち小さな仕種すらが俺を誘ってやまない。
けれど、俺が何よりもそそるのは君が泣いているときーーー・・・
「清純せんぱーい!!!」
はちきれんばかりの可愛い笑顔を浮かべて、だーっという効果音ごと赤也が走ってきた。
俺はそれに同じように満面の笑みで迎えてあげる。
「先輩待ちましたか?」
「いーや、全然待ってないよ。」
小首を傾げて上目使い。
これが計算じゃないなんて、本当にどれだけ可愛いんだか。
今すぐ押し倒したい衝動を抑えこみ、俺は必死で余裕の表情を作る。
そんな俺に全く気づかず、赤也はほっと安心したように息を吐いた。
「良かった〜。
すいません、思ったより部活が長引いちゃって・・・。
なんか、幸村部長がいきなりメニュー追加したんすよ!
いつもはしないのに・・・。」
少し困ったような表情で語る赤也と違って、俺は内心ビクッとした。
・・・さすが幸村君、ばれていたのか・・・。
「ま、まぁまぁ。
とりあえず、せっかくのデートなんだし早く行こう?」
「ういっす!!」
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