この街にきてから3日目がたとうとしていた。
2人は今だ片付けの終わらない段ボールの山の中でお互い紅茶やクッキーなどをむさぼりながら休憩をしていた
ふと玄関からチャイムの音
「ん。リフティ俺がでてく」
「あっ、待って兄貴!俺もでる」
「こんにちは。一昨日引っ越してきた方ですよね?」
「こんにちは」
そこにいたのは姉妹を思わせるような女の人が2人訪ねてきた
「一昨日引っ越してきたシフティとリフティだ」
同じ人が2人いることに目を丸くしてしばらくポカンとしていた
おそらく双子を見たことがないのだろう
「…あっ、ごめんなさい。
えっと、私たち隣に住んでいますペチュニアとギグルスです」
「はぁ、よろしくお願いします」
「シフティさんリフティさん、また遊びにきますね!」
「では、失礼します」
ドアが閉まったとたんシフティとリフティはお互い顔を赤くしながらしながらそっぽを向く
ま、マジでかよ…
………。
「あっ、リフティシフティ!また来てくれたのね!私嬉しいわ」
「シフ、リフ!今日はどこに行くの?」
あれからペチュニアとギグルスでよく会うようになった
みんなでご飯を食べに行ったり、映画を見に行ったりと、ペチュニアとギグルスと過ごすことが双子にとって何よりも幸せだった。
たまにシフティはギグルスと、リフティはペチュニアとお互いお出掛けたりして充実した日を過ごす
そういえば前に冗談半分でシフティはペチュニアに、リフティはギグルスにあいつのことどう思う?とか聞いたこともあった
「シフティって何だか私のお兄さんみたい!とってもかっこいいわ」
「リフティってすっごくやさしいの。私のことよく考えてくれて…うん、とっても嬉しい…」
シフティはリフティにこの事を告げて、リフティはシフティにこの事を告げる
お互い顔を赤くして嬉しくて抱き合っていた。
そんなある日シフティとリフティはこんなことを話始める
「リフティ、俺はギグルスが好きだ」
「兄貴、俺はペチュニアが好き」
じゃあさ、お互いいっせーので言おうよ
だけど、気が付いたらペチュニアは腕の無い大工さんを好きになっていた。
ギグルスは黄色いモコモコした彼を好きになっていた。
俺たち双子は2人で奪いあうことなく恋に落ちた
だけど2人に恋に落ちたことすら知らない彼女はお互い別の恋に落ちていた
あぁ、あぁ
何だか滑稽で笑えてきたな
リフティ、紅茶飲むか。
兄貴、クッキー食べようよ。
いつもの日常が何だか久しぶりだった
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