駄文短編

□※Tenacity
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 全てを我が存在で埋め尽くし他のモノが入り込む隙を塞ぎ、琥珀に映るモノは我が姿のみに出来たらと…脳裏に浮かべては掻き消す…

 その反面いつか制御出来ない独占欲が慈しむ者を無にするのでは……と喪失に臆するのだ。



「―――来い!!」



「……ン、う゛ぁっ?!」



 強引に抱え上げた躯を寝台に放り投げ、剥き出しの下半身を眼下に見る。堰を外された屹立からは透明な体液が根元の膨らみをも濡らし、奥なる後孔まで滴っていた。



「……欲しいのなら自ら広げろ、望み通りにして遣る…。」



「………ハァ…ハァ…ハァ……う゛ぅっ……」



 力の入らない下肢をノロノロと開き、後ろに回した手で大腿を掴み広げる。僅かに残る羞恥心が射抜かれる翡翠から逃れようと、もう片方の腕で視界を覆った。



「………早…く……くれ…よ…」






「早くぅ……っ!!!」





 鼻に掛かる掠れた声に全身が身の毛立つ…



(……もっと…俺を欲せ…俺無しでは居られないほど…身も心も…五感全てで俺を感じろ……)





ギシッ……





 寝台に膝を突き覆い隠す腕を退け、彷徨う琥珀を見詰めながら唇を啄む…ビクンと肩を揺らしながらも唇の隙間を舌でなぞれば、次なる期待に開く唇から直ぐに遠ざかった。



「……あぁっ…」




 何で?…と言わんばかりの表情が堪らなく、冷血な赴きの下で、たぎる血液が躯中を駆け巡った。



「………濡らせ…」



 物欲しそうに濡れる唇に指先を突き付ける…その指が次に何をするかを諭した瞬間、溜め息のような吐息ともに瞼を伏せた。



 一呼吸置いてゆっくり開く唇から伸ばされた朱い舌を、躊躇うことなく指に絡ませ唇で覆い口腔内で潤してゆく…




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