駄文短編

□※秘事…《慰》
2ページ/3ページ




(どうすれば……)



ふと、甦る夢の中の浦原との情事……


ゆっくりと順を追って頭の中に甦らせる…


(浦原さんの声……)


(耳元で…甘く…囁く…名…前……)


底の見えない欲望の中に引き摺り込まれ、急速に堕ちて逝く……


(唇が…触れ……)


(舌が…絡まる……)


自らの指を口に運び、舌に絡み付ける……


(舌が…溝内をなぞって………)


視線を下に走らせる…


先端から透明な雫を溢れさせ、紅く張り積めた自分自身……


口から糸を引き、指が下に向かう…唾液の残る指が先端に触れると、切ない甘声を漏らした……


「あっ…あぁぁ……」


(浦…原…さんの舌が……)


舌先でなぞられているように、指先に雫を絡めて裏側をなぞる…


「あぁ…ぅら…はらさ…ん…あぁっ…ぃ…」





「こんな所で何をしてるのかと思えば……」





「…っ!?」





意識が現実に引き戻される……



開いたままの風呂場の扉………



「黒崎さん……」



名前を呼ばれ視線をゆっくり向ける…



脱衣場に立つ呆れ顔の、浦原の姿が視界入った……





真っ白になる思考…





慌てて立ち上がり、濡れた夜着で覆い隠す…



(視られた……)


(想像してた本人に視られるなんて……)


(最悪だ……)




「修行サボって朝からこんな事して……」


「いけない子っスね……黒崎さん……」




シャワーを止めながら悪戯をした子供をたしなめるように呟く……



うつ向き震える一護…羞恥で紅くなった首筋に、浦原の掌が触れる……


「ひゃぁっ…!」


逃げ場の無い狭い浴室の壁に張り付き、フルフルと首を振る……


すぐにでも飛び掛かりそうな自身を、理性で必死に押さえながら、一護の頬にそっと触れる……


「こんなに冷えきってるじゃないスかっ!」


「早く暖めないと風邪引いちゃいますよ…」


濡れた夜着に手を掛けると、激しく抵抗した……


「嫌……だっ!」


「触る……な……」


今にも雫が零れそうな琥珀色の瞳…顔を赤らめ震える唇…一護の表情が浦原に火を付けた……




一護の逃げ道を塞ぐように、壁に両手を付き耳元で囁く吐息……



「さっき…私を呼びましたよね……」



「何を想像してたんスか…?」



見透かされた事の次第に、琥珀色の瞳から雫が堕ちた……



「違……う…ぅ!!」



必死で事実を否定しようと、取り乱す……



浦原から逃れようと腕を押し退け、僅かに出来た隙間からすり抜けた瞬間、反対の腕が一護の腕を捉える……



「お…願い…離し…て……」


「今の…俺…異…常だ…から………」



掴んだ腕を引き寄せて胸の中へ導き、きつく抱きしめる……



(ご免なさい…黒崎さん……)


(私のせいっスね…こんなに混乱して……)



心が痛む………



橙色の濡れた髪を撫でながら、耳元でそっと囁く…



「大丈夫っスよ……」


「私も異常ですから……」



一護の腕が浦原に絡み付いて行く……




「どうして欲しいんスか…?」


「私に………」





「出…して…欲し…ぃ……」


「夢で…した…ように……」





「分かりました……」





ゆっくりと浦原の顔が近付いて額に軽く唇が触れる…


鼻筋を通ってゆっくりと唇を舐め舌が口腔内に入り込んで来る……

優しく絡む舌は一護を解放し蕩けさせて逝く……


「んぅ…んっ…ぅ…」


「チュ…ク……」



音を立てゆっくり唇が解放されると、腕の中にある背中を壁に預け、夜着の腰ひもをするりと解く……


濡れた夜着をはだけると、身の毛立つ蒼白な身体が露になった。


白さの中に一際紅く反り返る一護自身……


雫が太股まで滴り、触れただけで弾けてしまいそうだった……


事の成り行きを一部始終見ていた浦原は、この成長途中の身体にどれだけの付加が掛かっているか良く分かっていた……



すがるような揺れる瞳が、物言いたげに見つめて来る……




「クスッ……分かってますよ……もう限界っだって………」




溝内に舌を這わせながら、一護の前にしゃがみ込むと、上目遣いで一護を見つめる浦原の瞳……


浦原の吐息が一護のモノを擽る……



堪らず腰が浮き出す…


「ぉ……願い……早…くぅ………」



その言葉を待ちわびたかのように、浦原の口が一護のモノを包み込んで逝く………



「あ…ぁん…あっ…ぃ…ぃ…」



ゆっくり上下しながら舌は激しく絡み付き敏感な所をなぞり上げる………



「あぁぁっ…ぅら…は…らさ…ん…ぁぁっ…ぁっ…」



一護の指が浦原の髪を絡め引き寄せる……
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ