黒ワルツシリーズ

□三人と一匹の再会@
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「う〜ん・・・やっぱり難しいな。よくシリオンは素手で魚が捕れるな・・・」


川に着いた一号は早速網で魚捕りです。

でも、なかなか上手く捕れません。


「釣竿で釣るより網の方が良いと思ったんだけど、こーなったらやっぱ・・・・・・素手?」


なんで釣竿を使わない・・・;


「だって作るの面倒臭いし、糸無いもん。」


ちょっと、中の人に話し掛けないで下さいよ〜。


「あ、ごめんなさい。」


ん、では・・・

靴を脱いで、川に恐る恐る足を入れる一号。


「うわ・・・冷た・・・・・・」


ざぶざぶと岸から離れ、膝まで川の水に浸かった所で、ふと向こうから流れてくる何かに気がつきました。

それは、何だか見覚えのあるとんがり帽子でした。

一号はそのとんがり帽子を拾い上げ、考え込みました。


「あれ?コレなんか見たことある・・・・・・」


考え込んでる一号の向こうから、またまた何かが流れて来ました。
水面から青紫の黒い翼が見えています。


「う〜ん・・・・・・誰かが被ってたんだよなぁ・・・」


どんぶらこっこ・・・

どんぶらこっこ・・・


「誰だっけ・・・・・・?むぅ〜・・・」


どんぶらこっこ・・・

どんぶらこっこ・・・

どんぶらこっこ・・・


自分の前を何かが流れて行って、それを見て、やっと気付きます。

「あ!分かった、このとんがり帽子、三号兄さんのやつだ。」


帽子の持ち主に。


「って、うわぁっ!?三号兄さん!?あぁ!流されてる!」


やっとこさ、川で流れていた三号に気付き、救出しました。

ズルズルと服を引っ張って岸にあげましたのですが、意識がないのか、物凄く重いです。


「う・・・; 重いぃ〜・・・!」


三号を引き上げ、力尽きた一号。(体力ねぇな!?)

ぜぇぜぇと肩で息をしています。


「だって・・・僕は、魔法・・・専門なんだから。体力は・・・無いぞ・・・!」


ぶつくさ文句を言いながらも、三号をおぶり、二号とシリオンの待つ所ヘと戻ります。

途中、転んだり、三号を転がしたり(重かったようです;)しながらも、無事着きました。

しかし、シリオンは一号が背負っている三号を見ると、物凄い形相で、


「悪霊退散悪霊退散悪霊退散・・・・・・」


と、一号には聞こえない特殊低音声で唸り始めました。

シリオンは三号が大嫌いなのです。


再会その二に続く!



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