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□気付いたら直球で
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エーコがリンドブルムのお姫様になって、僕が黒魔道士の村に住むようになって、必然的に会う時間が減った。



仕方ない、って思ってた。



たまにエーコが遊びに来てくれたりもしたけれど、前みたいに隣にいるのが当たり前、じゃないのにどうしても違和感と淋しさが心に溢れていた。





どうしてだろう?

って、気付いて






でもその答えが簡単に出る訳が無くて。






『だったら、会いに行ってみればいいじゃない。』





ミコトお姉ちゃんが、そう言った。



でも、どうしてだか会いに行くのに抵抗があって。

黙っていたら、




『会いたい!って思ったら素直に会いに行けばいい。心に嘘をついてはいけないし、気付かないふりも駄目。素直に恥ずかしいとか言い訳なんかどうでもいいから、素直にならなきゃだ!……ってどこかの馬鹿兄が言ってたわ。』






それを聞いて、何かが吹っ切れた気がした。


真っ先に彼女の元に向かった。


ただ、会いたくなった。

それだけじゃない。



この気持ちを確かめたかった。





そして彼女を見た途端、答えは単純明解と言わんばかりにこの気持ちで心が満たされていった。


どうして気付かなかったんだろ?








「エーコ。あのね、今日は君に言いたい事があって来たんだ。」

「……なぁに?」

「驚かない?」

「だから、何!?」


痺れを切らしたようにふて腐れたエーコが振り向いて真っ直ぐ僕を見た。



「僕ね、」



エーコの瞳を真っ直ぐ見詰めながら、優しく微笑んで





「エーコが好きだよ。」













気付いたら直球で














(伝われ、この気持ち)
(真っ直ぐ、君へ)


END

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