黒ワルツシリーズ
□三人と一匹の再会@
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黒のワルツ三人が再会を果たしたようです。
その一
「あ、兄さん。」
「げぇっ!?二号さん!?」
霧の大陸の何処かの森。
任務に失敗し、負傷した一号とシリオンはその森で身を隠しながら傷を癒していました。
同じく、任務に失敗してボロボロな二号はふらふらになりながら身を隠せる処を探していました。
「げぇっ!?はないでしょシリオン・・・・・・兄さんも無事だったんだ、よかったよ。」
「ちょっとシリオン酷くない?!おにーちゃんボロボロなんだよ!何あいつら!?あームカつくったら!」
「ボロボロだって言うくらいなら大声出さないで下さいよ!一号さんの傷に響きます!!」
「シリオン・・・・・・君の声の方が大声だと思うよ。」
「えっ?!ご、ごめんなさいッ!」
一号とシリオンは大体傷も癒えてるみたいです。
シリオンに至ってはもう全快みたいです。
「シリオン〜俺も介抱して〜」
「嫌ですよー!二号さんセクハラで訴えますよ?」
「えぇ〜介抱してって言っただけじゃん!」
「兄さんが言うと卑猥に聞こえるから不思議だよね。」
「・・・;」
「追い撃ちかけちゃいましたかね?」
その場にぐったりとする二号。
二人は顔を合わせ、同時に深〜い溜め息をしてへたりこんだ二号の腕を掴んで引きずりました。(生きた黒魔導士が捕まった!)
痛い痛いと二号が叫びますが、二人は完全に無視です。
二人は二号をさっきまで一号が寝ていたベッド(シリオンお手製)に放り投げました。
ボキリ、と何か折れた音がしましたが、そんなのは聞こえないフリです。
「痛ーーーーッ!!!!;」
「ッ、兄さんそんなに大声で叫ばないでよ。傷に響いた・・・」
「大丈夫ですか一号さん?!もう!二号さん骨が折れた程度で叫ばないで下さい!一号さんの傷が治らなかったら海に沈めますからね!!」
「痛くて叫んだのに悪いの俺?!;もういいよ・・・寝る。」
そのまま二号は死んだように眠ってしまいました。(死んだ?)
シリオンは一号の為にまた新しいベッドを作り始めました。
「今度のはもっと寝心地がいいのを作りますね!ちょっと待ってて下さい!」
せっせと木葉を集め、得意のウイングで木を薙ぎ倒すシリオン。
「ありがとう、シリオン。俺、川に行ってくるよ。」
「ひゃわ〜///そ、そんなっ!お礼なんていいんです!いってらっしゃい、気をつけてくださいね!」
「ん。シリオン魚好きだったよね、捕ってくるから。」
一号は森の近くの川に行くことにしました。