□夢
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冷たい風に身を任せながら
真っ白に染まってく街を見ながら
夜が朝に溶けて消えるのを待ってたんだよ


僕は白い息を吐きながら
夢に現れたあの少女が
誰かも解らずいつか忘れると思ってたんだよ

向こうでの逢い引きを終えると僕は
君の顔を思い出せずにいる
どんな表情で何を伝えたいのか


只君のいる風景があの朝の日にダブって
僕は君を忘れられないんだよ


街が一面白く染まった丁度その朝に
幾度とない眠りの中僕ら遇えたのは
偶然なのか必然なのか
僕はそのうち君を忘れてしまうのだろうか


君が見せてくれたのは幻想なのか
それとも僕の中取り巻く感情なのかな
ただ怖くなってまた眠ろうと目を閉じた
眠れないってことぐらいきっとわかってた


思い出すのが怖くなって忘れようとして
忘れるのが怖くなって必死に描いた
記憶の中で君はきっと泣いてたんだろう
僕に向けて叫び続けてたんだろう


君が見せてくれたのは幻想なのか
それとも僕の中取り巻く感情なのかな
誰にも気付かれないよう目を閉じた
きっと呼吸はそのうち止まってくれるさ


雪の明かりで目を覚ます


さよならすら言えないで僕は逃げ出した
もう君と会うことはなくなったケド
只僕は君が何を言っていたか思い出せない
君の言葉だけがわからないでいる


ひどく月が目立つ朝だった

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