ー追憶ー
□悲しみの果てに
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「ハリルすまなかった。私がお前を守れなかったせいで、こんなことになってしまったんだ。許してくれ」
彼はうなだれていた。
すると、雨が降ってきた。
雨は彼の体を濡らしていく。
(ハリルのいない世界なんて、生きていく意味なんてない)
「ハリル。今すぐお前の元へ行くからな」
彼は、自らの手で死ぬことを選んだ。
ジュニーは城に戻った。すると家臣のシノンピーが待っていた。
「王様!こんなに濡れてどこ行ってたんですか」
彼は心配そうに聞いた。
するとジュニーはこう答えた。
「ハリルを連れて白ユリの花畑に行っていた。そこでリーを埋めていた」
「そうでしたか。早く着替えになって下さい」
「いや、このままでいい」
「でも、風邪を引かれますよ」