ー追憶ー
□一人にしないで
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あの日私とジュニーは別れた。
その時から、私は一年間も眠り続けた。
夢を見た。
彼の夢だ。
(どうして、あの時私を引き止めてくれなかったの?まだあの人を愛しているから?)
ジュニーは悲しい顔して笑った。
(そうよね。私は所詮あの人の代わりだもん)
私は夢の中で無理して笑った。
「いいの。あなたといれたから楽しかったし。あの人のそばにいてあげて」
私はそう言った。
ジュニーは「ありがとう」とだけ言って去ってしまった。
本当は違う。
私だけを見て欲しかった。
そしてそばにいて欲しかった。
そんな思いが溢れて涙になった。
「ジュニー。私を置いて行かないで。私を一人にしないで。そばにいてよ!」
私はそう言ったが彼が戻ってくる筈ないと、半ば諦めていた。
だって彼はまだハリルさんのこと愛しているから。