Novel
□姫条まどかルート
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3年秋。
なかなかどうして未だ愛想を尽かされる気配はなく、好感度はときめき状態まで上がりました。
照れ屋なのか、態度にはなかなか表れないのが姫条まどかの性格らしいです。
攻略したい男の子が絞れたら、そのキャラの好みの服を着て好みの場所に行き好みの言葉を選択する。
それだけが自分の考えるべきことでその他の色々の悩みは滅多に浮上してこなくなりました。
人間そんな対象が一人居ればそれだけで良いのかもしれません。
姫条まどかはバイクとお笑い、それとDDRが好きなので必然的に自分もそうなりました。
培ってきた運動パラを最大限に生かし、どんな場所に誘われてもYES!と言って付いて行ける女になりました。
3年冬。
ときメモでは毎年、学園の理事長の家でクリスマスパーティが行われます。
高校最後のクリスマスですがいつもと同じようにドレスとプレゼントを用意して会場で待っていると
姫条まどかから電話がありました。
子供を避けてバイクで転倒したという事でした。
声を聞く限りでは怪我の方は軽症で済んだようですが自宅療養を余儀なくされてもいるようで
今年はパーティーどころではありません。
どことなく電話の声が寂しそうに聞こえたのと、今行くとスチルが取れそうな予感がしたので
ドレスのまま彼の家に行くことにしました。
姫条まどかは来訪に驚いてはいましたが、どこか満足そうだったのでやはり来て正解だったのでしょう。
お見舞いにと思って持っていったつもりのショートケーキに大変喜んでくれました。
それならお見舞いじゃなくクリスマスケーキとしてホールで買ってくれば良かったとほのかに後悔しながら
小さなケーキに蝋燭を一つだけ立てて二人でクリスマスを祝いました。