Novel
□姫条まどかルート
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人付き合いとメンタルケアへの面倒臭さを常に感じながらも人並みに高校に通っていれば
コミュニケーションにもひな型が付くというか、慣れていきます。
三年生になるころにはようやくパターンみたいなものが少し見えてきて
他のキャラより姫条まどかとデートする回数を増やすよう心がけられるようになり
必然的に好感度も『好き』状態まで上がり、相手もまんざらでもない感じの反応になってきました。
パラは全体的に偏りが見られ、攻略に必要な流行と運動の値のみ150を超えました。
あとは対人関係を維持する必死の努力の証として気配りの値も200を超えました。
テストで赤点や酷い時には0点を取ることもあり、中間期末と補習をセットで考えていました。
周囲から哀れみの目を向けられながらも、姫条まどかも成績は同じくらいなので精神的には割と平気です。
魅力の値がついに底をつき、いくら必要ないからってここまで疎かにしては女として非常に良くないし
自分でも魅力が0の人とは正直付き合いたくないと思って一人落ち込むこともありました。
何度も男の子とデートを繰り返すとどうしてもわからないことが出てきました。
2人で買い物に行くと「これ似合うんじゃない?」と言われることがよくあるのですが
「ありがとう」と笑って返すと「冗談だったのに…」と渋い顔をされてしまいます。
割とどんなタイプの洋服でも着こなせてしまうせいもあり
あえて似合うか似合わないかを聞かれると困ってしまいます。
そんなものは結局は見る人の好みで決まるのだと思うのです。
ただ「似合う」という言葉を聞いた時に褒められた様に感じたのでお礼を言ったのです。
同じ質問に同じ返事をして喜んでくれる時もあるのですが違いはよくわかりません。
本人に聞いても質問の意味がわからないといった様子で不思議そうな顔をされるばかり。
誰とデートをしてもいつもそんな的外れな受け答えばかりになるので
ほぼ全員から変わった子扱いされてしまいました。
内心で萎縮しているとやはり伝わるものなのか、姫条まどかに
「気を使っているのではないか」等々の言葉をよくかけられました。