6学園テキスト
□わがまま王子の申すがまま
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《わがまま王子の申すがまま》
***
「紫苑紫苑。おいで」
「え?
もう授業も終わったんだし、早く帰ろうよ。
…って、机に座っちゃだめ。
お行儀悪い」
「いいから。
こっちこいって。
言うこと聞いてくれないと、机から下りないし、帰らない」
「またそんなこと言って…。
…ワガママネズミ。
…はい、来たよ」
「…、紫苑…」
「う、ん…。む…ん…ぅ」
「…」
「ん、はぁ…。
何?
…キス、したかったの…?」
「んー。
んーん」
「何、どっち。
って、どこ触ってるんだ!
や、やめろって!
ここがどこだと思って…!」
「放課後の、教室。
西日照らすこの部屋に、愛するきみと、二人きり…」
「んっ…、な、なに?
イヴモードになってるの?
今度の舞台の稽古?」
「いや、別に?
ただ、言いたかっただけ。
実はさ。
おれ、ちょっと憧れてたんだよね。
誰もいない教室での、
校内プレイ」
「はっ、はあ!?」
「もう誰もいないし、大丈夫。
紫苑が、大きい声出さなければ…」
「ち、ちょっと!
まっ…待って…!
せめて、寮まで待てないの?
ていうか、ぼくはいつも授業を受けているこの部屋ではやりたくない!」
「待てない。
限界。
止まんない。
おれは、今、やりたいの。
…お分かり?」
「…、ぼくに、拒否権はないってのか…っ」
「うん。ないの。
大丈夫、もし誰か来ても、おれが揉み消すから」
「ん、んぅっ…。
は、ぁ…、きみなら、本当に揉み消すんだろうな。
全権力を振りかざして」
「消すよ?
おれと紫苑の為になるなら」
「………」
「あれ、抵抗やめたの?
無駄だってわかった?」
「…わかった。
ワガママになったネズミが止まれないのも、わかってる」
「さすが、紫苑。
偉いぞ」
「ふぅ、っ!んんぅ…」
「大丈夫。
ちゃんと、汚さないようにゴム付けるから」
「ぅっ、ん…!あ、ぁん…
ネ、ネズ…」
《ガラズドガーン!!》
「ちょっと!!
あんた何やって…
!!!!
紫苑!!
無理矢理やられたんでしょう!
そうなんでしょう!?
っ、このドブネズミ…!!!」
「さ、沙布!!」
「あーあ。
まだおれなんにも気持ち良い思いしてないのに」
「だっ、黙りなさいドブネズミ!!
寮やホテルはもちろん…校内でも、不純同性交遊禁止ーーー!!!」
「あ、野外でならいいんだ」
「ネズミ!余計なこ」
「いいわけなーーーい!!!」
08.09.10*