6テキスト

□騒がしくも、平和であれ
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「おいおっさん。遊びに来たぞ」

「あん? おっ紫苑じゃねえか! 上がれ上がれ。なんだ、イヴとイヌカシも一緒か」

「んだよ親父! 紫苑ばっかり可愛がりやがって」

「ん? なんだイヌカシ。可愛がってほしいのか?ほら、おっちゃんが可愛がってやるぞ。こーいこいこい」

「ちげーよクソ親父! 気持ち悪ぃ、犬扱いすんな」

「力河さん、この机のパイとケーキ、もらってもいいですか?」

「おお紫苑。もちろん。いくらでも、好きなだけ食っていいぞ」

「ありがとう、力河さん。だって、ネズミ。これ、好きだろう?」

「ああ。ラッキー、もーらい」

「あっ、おれも」

「こら、おまえら! 紫苑には許したがおまえらには許してねぇぞ」


「まぁまぁ、いちいち細かいことごちゃごちゃ言うなよおっさん。そこまで玉の小さい男じゃないだろう?」

「うるさい。礼儀のなってないおまえらにしか言わん」

「あっ、ほらネズミ。こぼしてるよ。もう、超繊維布がパイまみれになってるじゃないか」

「そういうあんたこそ。口の周りに食べかす付けて、何偉そうなこと言ってる。こっちに来い」

「んん、くすぐったい。舐め取るなっていつも言ってるのに」

「おま、おまえら、いつもそんな風に過ごしてんのか……?」

「そんな風って……イヌカシまで、何変な顔してるんだ。そのケーキ、苦手だった?」

「食べ物の好みを指定する程贅沢には慣れてねーよ。そうじゃなくてだな」

「紫苑! こんな環境の悪いところに住み始めたせいで、イヴの毒がまわったんだな、そうだな! 大丈夫だまだ間に合う。それ以上道を踏み外す前に、ここに越してこい、な」

「なに、力河さんまで。……何、ネズミ、急にくっついて」

「毒とは言ってくれるじゃねえかおっさん。生憎こちとら、おたくみたいにまだ枯れてないんでね。触れたいし、舐めたいし、入れたいわけ」

「イヴー! おまえまさか、紫苑に手ぇ出したんじゃねぇだろうな、え?」

「あら、やだ。おれらの倍近く歳くってるくせに、野暮なこと聞くなよ」

「し、紫苑が汚された! 火藍すまん、紫苑をイヴというペテン師の毒牙から守りきれなかった……!」

「なんか、ぼくだけ取り残されてる? ついていけないんだけど」

「ついていかなくていーんじゃねぇか……。しかし、男同士でどうやってすんだ? 入れるってどこに何をだよ」

「知りたいか?子はできないが、やることはできるん」

「だー、それ以上言うんじゃねぇ!」





end


08.06.03〜08.07.05までの拍手お礼



 

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