少年志向

□欺瞞と傲慢に依る認識の差異
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男子校。
全寮制。
そんな言葉を聞けば、いくら設備がよくても多感な青少年から敬遠されるのも無理はない。
それでもこの学園がなりたつのは。
その閉鎖空間と、無駄な設備の良さに魅力を感じるもの好きがいるからに他ならない。
それにしたって、そんな「もの好き」は往々にして実際に通う子供たちではなく、その親達なわけで。
子供が不満を持ち、そしてそれを発散する対象もないとくれば。
多少、この学園の校風や常識が他とは違うものになるのも、当然と言えば当然なのかもしれなかった。
そこにいる生徒たちの性格が歪んでくるのも、また、同じように。
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