めいん シリーズ2

□高杉兄弟 別れ
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あれから1週間。

空港、国際線出発カウンターの雑踏にカジュアルな格好をしている銀髪の男と整った同じ顔をしている男が2人、互いが互いに微妙な距離を保ちながら言葉少なげに会話をしていた。アメリカに帰る高杉晋と仕事の合間に来た高杉晋助。そして仕事前の坂田銀時である。3人はいい意味でも悪い意味でも目立っていた。



「さてと…帰ったら溜まりに溜まってる宿題のレポートやっちまわないとな。むこうの大学は日本と違って勉強しねえと留年すんだよ」



荷物をカウンターに預け欠伸をしながら腕と白いジャケットを着た体を思い切り伸ばし高杉晋はサングラス越しに辟易とした顔をした。日本に足止めさせた原因の半分以上は自分にあると感じた銀時は言葉を詰まらせて俯いてしまった。その様子にすぐさま気づいた晋は笑って溜息を吐く。



「おいおい銀時。お前のせいじゃないからそんな顔をすんな。俺は好きで滞在してただけだし好きで巻き込まれたんだ」


そう言って晋は落ち込んでいる銀時の肩に腕を回した。


「おい、触んな」


馴れ馴れしい晋の態度に高杉は眉間の皺を深くして睨み付ける。
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