めいん シリーズ2
□高杉兄弟2 決着
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お天道様が燦々と降り注ぐ清々しい朝とは無縁な荒くれどもが睨み合う事務所の中はまさに一触即発。
極道たちに一歩も引かぬ気迫で拳銃を突きつける目力のある女子高生。逆に気迫はないがどこを見ているのか隙が一切ないドスを持った坊主頭。そしてその後ろで凶悪な顔で笑っている着物を着た万事屋に一同圧倒されていた。
緊迫状態の中、一人の男が道具にビビることもなく静観している黒駒勝男の横で耳打ちしている。
「アニキ…こいつらあの西郷んトコの…。なんでも危ないことしか引き受けない万事屋なんたらっていうなんでも屋みたいなんですけど、化け物みたいにごっつ強い男いう話ですねん」
「なるほどな…どっかで見た顔かと思ったわけや」
抜け目のない黒駒は後ろにいる高杉と同じ顔をした晋を見た後、隣にいる銀時に視線を移した。
驚き固まっている銀時は信じられない顔で着物姿の高杉を見つめていた。
「………兄ちゃん、極道にケンカ売るなんて根性あるやんか。またはただのアホやな…」
ニタリと笑った黒駒は横にいた銀時の肩を掴み自分の方へ引き寄せた。晋助と晋のこめかみがピクリと動き顔には不快感が浮き出ている。