めいん シリーズ2

□高杉兄弟2 意味
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お天道様が頭上に登っている時刻、反対に死んだように眠る街、かぶき町。その一角に高杉晋は煙草を吹かして立っていた。ひっそりと休業の札が掛っているスナック「お頭裸」、その2階に看板が掲げられている「万事屋晋ちゃん」。そここそが愚弟晋助の店だ。



「やっと見つけた…手間掛けさせやがって」



階段を上り玄関前で一息吐きチャイムを鳴らす。人の気配を感じ戸が開くとセーラー服を着た小顔のちょっとつり目の美人が現れた。


「しっ…晋助様!?えっ!?ええっ!??」


今部屋の中に晋助が居るのだろう、女は部屋と自分を何度も見比べパニクっている。



「晋助、居るか?」



「え?は…はい!居るッス!」



唖然としている女を尻目に晋はズカズカと靴を脱いで万事屋の中に入る。居間に入るとソファに座っていた髪の毛を逆立てヘッドホンにサングラスの男と坊主頭に目を見開いている男がギョッとした顔をしている。




「!」


「これはこれは…」



ソファの奥、デスクの椅子に座っている見覚えのある後姿に晋は声を掛けた。



「晋助…話がある」



「…よぉ、ニイサン。切羽詰った顔でどうした?」
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