めいん
□銀八先生物語 沖田編
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「よーし、静かに。今日から3年Z組を担当することになった坂田銀八だ」
教壇に立ってそう言った銀髪の男に沖田総悟は目を奪われていた。
隣に座っていた土方が驚いた顔で「あいつ…」と呟いたのが幽かに聞こえた。
知り合いか?と思いつつも大して気にも留めず視線を戻した。
到底教師に見えないその男は白衣を翻し、やはり口調も態度も話しまでも逸脱しており沖田はなんだか銀八に対し大いに興味を持った。
そんな沖田が銀八を心に焼き付けたのはその日の放課後、部活の剣道での一幕。
部長近藤を始め副部長土方、そしてエース沖田は銀魂高校剣道部の3本柱でインターハイの団体戦個人戦共に優勝へと導いた立役者達だった。
「よーし、じゃあ素振りを終わった者から打ち込み始め」
勇ましい近藤の掛け声が響く剣道場。多くの部員たちは気合の入った怒声で各々打ち込みが始まった。
「近藤さん、新しい顧問はまだなんすか?」
「そろそろ来る頃だと思うんだが俺もなにも聞かされてなくてな、どんな人かも知らないんだ。理事長が言うにはかなりのキレ者が来るらしいんだが」