05/10の日記

21:29
*ゲーテ*
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今日は朝から雨で少し寒いですね。
雨の中、今日は市立図書館へ行ってきました。

目当ての本は残念ながら貸出し中で後1週間しないと戻ってこないらしく、とりあえず予約して後日取りに行くつもりです。


ずっと読むのを拒んでいた詩集を今日は借りてきました。


ここで1つ…



『すみれ』



野の辺にすみれが咲いていた
うつむいて知る人もなく、

いちずに真実(まこと)のすみれひともと。

うら若い羊飼う娘がそこへ来た、
足取りも軽くいそいそと、
はずむ足 はずむ足で
野の辺の道を歌いながら。


ああ! と すみれの思うよう、
春に咲く 一番きれいな花でありたい、
ああ せめてひと時なりと、
あの娘の手に摘まれ胸に抱かれて
身の萎えん時までなりと!

ああせめて、せめて
それまでのひと時なりと!


それなのに、
ああ やって来た娘は
すみれなどには眼をくれもせず、
あわれすみれを踏みしいだ。

すみれはくずおれ
息絶えながらも喜んだ―――

こうして死のうと私は嬉しい、

あの人の
あの人の足に踏まれて、
その足許に死ぬるわが身は。




すみれ(Das veilchen)

上記の詩は、
管理人の好きな詩です。

*・*・*・*・*・*・*・*
「ゲーテ詩集」
中央大学出版部
山口四郎訳
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